HOME   >>  スポンサー広告  >>  スポンサーサイト映画  >>  アジア・フォーカス福岡映画祭 鑑賞録
-- --
--

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
09 24
2006

映画

アジア・フォーカス福岡映画祭 鑑賞録

見たもの↓

1.エイン (2006年日本:監督はミャンマー出身)
2.はい毎度!A Korean I Met in Japan (1998年日本:監督は韓国人)
3.キロメートル・ゼロ (2005年イラク・フランス:監督はクルド人)
4.ウエディング・キャンペーン (2005年韓国)
5.ドバイの恋 (2005年フィリピン)

そのように計画したわけではないけど、ふと気がついたら「登場人物の国籍と舞台となっている国が違ってるシリーズ」だった(3を除く)
1,2は同時上映。

以下感想など。

1.エイン

↓の「はい毎度!」との同時上映。ほんとはそっちがメインでこっちは「しょうがないからついでに見ていくか」という程度だったんだけど、意外にこっちがツボにはまったのであった。どちらも日本映画学校卒業制作作品。
日本に住むミャンマー人一家の物語で、中学生の長男が中心になっているのだけど、彼をはじめ、この一家が味わうさまざまな思いには、ガイジン慣れしていない土地でガイジンとして暮らす人々が共通して経験するものがかなりあると思う。級友達が彼に示す好奇心は悪意のこもったものでは決してないし、多くは「いじめ」というよりはじゃれついているといえる範囲のものだ。特に男の子の場合、相手と親しくなりたいと思ったときにこんなコミュニケーションのとりかたになるのはありがちなことだろうと思うし、相手が外国人だから全く違うことをしているわけではないだろう。ところが、彼のとがった神経にはすべてが屈辱的に感じられてしまうのだな。フツーに放っといてくれんか?みたいな。けど、彼とて友達は欲しいし、孤独にはなりたくないのだ。
もうひとつ、「それ、あるある」と思ったのが、近所の主婦に大量の古着をもらうというエピソード。お母ちゃんはにこやかにお礼など言うのだけど、主婦が去ったとたん「はあ…」とタメイキをつき、「古着を欲しがっているように見えるのかねえ…」とつぶやく。そうなのだ。誤解している人も多いのだけど、生活に困っている→じゃあいらない服あげたら喜ぶだろう、というのは大抵は間違っている。解説にはこの部分、「ありがた迷惑なのに云々」と説明されているが、ありがた迷惑なのではなくて、屈辱なのだと思うな。相手が善意100%であるだけ、よけいに。

外国出身者にしては、小中学生やご近所社会の細かいところまでずいぶんとよく描けてるよなあ、と思ったら、この監督、7歳から日本にいるらしい。どうりで。


2.はい毎度!

そば屋の出前のバイト(しかも歌舞伎町)で奮闘する韓国人留学生を描くのが目的だったのだろう。ただ、それだけでは映画として成立しないので、「在日韓国人である社長がなぜか韓国人にだけ厳しくて、でもそれには理由が…」というストーリーに無理やりしちゃったんじゃなかろか?という感じがした。


3.キロメートル・ゼロ

イラン・イラク戦争に無理やり駆り出されたクルド人兵士の話。
うーんこれちょっと難しい。つまらないようでいて、見終わってみると、何かと印象に残ってるのだな。ストーリーはちょっとボケてるなと思うけど、視覚的な仕掛けが多くて面白かった。
それと、主人公のクルド人兵士が、クルド嫌いなアラブ人の運転手と対立して、「こうなったらとことん言い合おうじゃねえか、外へ出ろこの野郎」「おう望むところだ!」と車を降りてニラミあったはいいが、「…オマエから先に言え」「いやオマエからドゾ」「いやオマエ(以下略)」とか延々言い続け、結局両者黙ったまま、なんだかどうでもよくなって車に引き返す、というあたり。そう、何が気に入らないのか、きちんとコトバにしようとすると、実はどうでもいい、というか理由なんてなかったりするのよね。
フセインの専制とクルド人に対する虐待が日常的な風景として背景に描かれる。これがもしアメリカ映画だったら、ちとイヤラシイ映画になるかなあ、と思ったけど(笑)。つまり、映画に描かれた内容を真実と考えるならば、この状況に何も手を下さないという選択肢はアリだったのだろうか?ということ。途中ラジオからの音としてさりげなく流される「化学兵器が使われた。今こそ国際社会の介入を求める」というクルド組織の声明がむなしい。


4.ウエディング・キャンペーン

2の「はい毎度!」の監督による最新作。これはおもしろい。展開がちょっとタルいけど。
農村のダサ男たちが、ウズベキスタン嫁探しツアーに出かける。そこには高麗人と呼ばれる朝鮮系の住民がいて、韓国にヨメに行くチャンスを待っている女達がいるのだ。ところが主人公がホレたのは、お見合い希望者ではなく、通訳の女性。しかもこの女性がまたワケアリで…という話。
「101回目のプロポーズ」の武田鉄矢がモトになっているという、ダサ男くんのキャラがいい(ホレはしないが)。ダサ男くん、通訳ちゃんがそれぞれ相手に惹かれることになるエピソードが、またとっても微笑ましいし。で、どうにかしてこの二人、シアワセになってくれんか、と思わされたところで、韓流らしい、期待に違わぬとびきりのハッピーエンドが用意されている。<以下ネタバレを含むので要反転→>何度阻止されようとも、フェンスに飛びついてはよじ登る通訳ちゃんの、「アタシは幸せになるの!なんとしてでもっ!幸せにっ!なって!やるんだからっ!」とでもいうような、実に嬉しそうな顔にウルウルきましたわ。実際に脱北者が駆け込みを敢行するときは、とても人に見られたくないような、ものすごい形相になるはずだと思うけど、まーそこは映画ね(笑)
ダサ男役の人、どっかで見たことあるなーと思ったら、「シルミド」に出てた人なのね(チョン・ジェヨン)。そっちとは180度ちがう、ありえないほどの見事なダサ男、ヨワ男ぶり、ファンは涙なしでは見れんでしょう。まあ農村の38歳があんなに肌きれいなワケないじゃん、とは思ったが。


5.ドバイの恋

ドバイで出稼ぎ労働にはげむ兄のもとに、フィリピンから弟がやってくる。ふたりは孤児で、金を貯めていつかカナダに移住、という夢を糧に、身を寄せ合って生きてきた。まずは観光気分で街をウロついていた弟は、恋人にすっぽかされて泣いている女性に出会い、ひとめボレ。ところが、彼女を泣かした男はほかならぬ兄貴だった。
ここではドバイは、いわば夢の中継点である。ラスト、ひとりは夢の地へと旅立ち、ひとりはとどまり、ひとりは故国へと帰っていく。
タイトルには「恋」とついても、中心にあるのは男女の恋物語ではない。ここに描かれるのは、暑苦しいまでの兄弟愛、家族愛、同胞愛であり、「オレたちはなぜ、なんのためにここにいるのか」ということである。
実はこの映画、海外出稼ぎ労働者市場を狙った「フィリピン人@外国」シリーズのうちの一本、ということらしい。なるほどそう思って見ると、異郷でガンバル我らが同胞へのエール、という感じがありありだ。出稼ぎ労働のキビシイ現実がほとんど描かれない(アニキが過去に味わった苦難として語られるくらい)のは、実態がそうだからというよりは、「んなもん映画にしてまで見せんでも」ということかもしれない。

さてドバイなんだけども。カバンをベンチの上に放置しても盗られる心配がないほど治安がいい街、として登場する。へ~そうなんだ、そりゃいいな、と思っていたらば、物語の途中、「未婚で妊娠したら刑務所行き」という話が。で、上映後の監督の解説によると、男女ともムチで百叩きの上刑務所行き、子供は生まれたら即取り上げて養子に出されるんだって。やだそんな国~。ちなみに、ロケにあたって当局によるシナリオのチェックがあるらしいんだけど、妊娠騒ぎの箇所は出さずにゴマカシたそうな。バラしていいんすか?(笑)

もひとつ面白かったこと。フィリピンの人々の話すことばって、英語がかなり混じっているのね。日本語のカタカナ語とかいうレベルじゃなくて、「ベイビーいますぐアイウォンチュー、もういちどキスミー」みたいな感じで、日本では歌でならやってることを、話し言葉で普通にやってるような。前に見たフィリピン映画は、アメリカに移住した人々が主人公だったので、そのせいで英語が混ざるのかと思っていたのだけど、アメリカじゃなくてもそうだったのね。いったいどういうところが英語になるのか観察したら面白そうだ、と思った。
スポンサーサイト
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment form









管理者にだけ表示を許可する






全記事表示リンク
プロフィール

e子

Author:e子
九州産北海道民


Page Top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。